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【ランクルFJ専用】サブバッテリー・車中泊電源の完全ガイド|300/250と違う配線・積載制約を整理【2026年】

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真夏の夜、キャンプ場でエンジンを切った瞬間に、車載冷蔵庫のコンプレッサーがフッと止まる音を聞いたことはありませんか。私はプラド150(TX"Lパッケージ・Matt Black Edition)を4年所有していて、妻+娘3人(中学生1人・小学生2人)の5人家族で車中泊やキャンプに出かけるたびに、この「電源が尽きる瞬間」と付き合ってきました。ガソリン車でアイドリングを一晩回し続けるわけにもいかず、かといってポータブル電源1台では朝まで持たない日もある。あの、なんとも言えないモヤモヤ、分かってもらえるでしょうか。

そして今、ランクルFJへの乗り換えを検討しはじめて困っているのが、FJの電源まわりの情報がほとんど出てこないことです。ランクル300や250なら「オプションカプラーからACCと常時電源を取る」という定番の答えがネット上に転がっているのに、FJで同じことを調べると、出てくるのは車種非依存のサブバッテリー総論か、電源に一切触れない荷室・車中泊レビューばかり。しかも中には「FJのサードシートを倒すと」と書いているサイトまであります(FJは5人乗り専用で、サードシートは存在しません)。

そこで今回は、トヨタ公式の装備情報と、公開されている情報を突き合わせて、FJという車両側の条件から逆算した電源計画を組み立ててみました。あらかじめお伝えしておくと、この記事は私がFJの実車に配線した記録ではなく、公式の装備一覧と公開情報を集計して「FJならどこから何Wまで取れるのか」を整理したものです。結論を先に言うと、読者の8割はポータブル電源で足ります。全員をサブバッテリーの常設DIYに誘導する記事にはしません。

この記事で解決できる悩みは次の通りです。

  • ランクルFJで車中泊するとき、電源をどこから取ればいいのか分からない
  • ポータブル電源で足りるのか、サブバッテリーを常設すべきか判断したい
  • ランクル300/250の電源取り出し情報が、FJにもそのまま使えるのか知りたい
  • FJの荷室にバッテリーや走行充電器を置く余地があるのか知りたい

【結論】FJは「ポータブル電源+120Wソケット2口」で8割足りる

先に結論からお伝えします。ランクルFJの純正の給電口は、DC12V・120Wのアクセサリーソケットが2個(トヨタ公式サイト「室内空間」ページ・2026年9月7日確認)。これがFJの電源計画の出発点であり、同時に上限でもあります。

120Wというのは、12Vで換算すると約10A相当です。この枠に何が収まるかというと、コンプレッサー式の12V車載冷蔵庫(15L級)、USB充電、LEDランタン、小型のサーキュレーター、ポータブル電源への走行中のトリクル給電あたり。逆に、この枠に収まらないのが電子レンジ・ドライヤー・電気ケトル・IH調理器といった高出力のAC家電。これらは定格1,000W以上のポータブル電源側の領域です。

つまりFJの電源計画は、次の3択に整理できます。

  1. 1〜2泊・冷蔵庫とスマホ中心 → ポータブル電源1台で完結。純正ソケットからのトリクル給電で十分
  2. 連泊・冷蔵庫を常時稼働・電気毛布やFFヒーターも併用 → 車載充電(シガーソケット充電)に対応したポータブル電源+容量1kWh級以上
  3. クルマを「電源のある基地」にしたい・毎週使う → 走行充電器(DC-DC)+常設サブバッテリー

そして正直に書きますが、FJで車中泊する人の8割は1か2で足ります(調査データではなく、使い方の条件から逆算した私の見立てです)。3は施工費用も荷室の占有も保証まわりのリスクも大きく、「毎週のように使う」「冷蔵庫を止めたくない」「車内でPC仕事をする」くらいの頻度がないと元が取れません。ここを曖昧にしたまま常設DIYへ進むのが、いちばんもったいないパターンです。

まずは自分が1・2・3のどれなのかを判定する。そこからスタートするのが、FJの電源では失敗しない順番だと考えています。

まずは①②の人向けに、1kWh級で車載充電(シガーソケット充電)に対応したモデルを1つ挙げておきます。走行中に純正ソケットからトリクル給電しておくだけで、翌朝の残量にかなり余裕が出ます。

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まずFJの電源仕様を正確に押さえる(公式ベース)

「なんとなく12Vが取れるらしい」ではなく、公式の装備情報で確定しているところを先に固めます。ここが曖昧なまま機材を買うと、届いてから「挿す口がない」となります。

アクセサリーソケットはDC12V・120Wが2個

FJのアクセサリーソケットはDC12V・120W が2個。位置はセンターコンソールボックスの背面に1個センターコンソールボックス内に1個です(トヨタ公式サイト「室内空間」ページ・2026年9月7日確認)。

ここでFJならではのポイントが1つあります。2口とも前席まわりに集中しているという点です。荷室に冷蔵庫やポータブル電源を積む前提だと、センターコンソールから荷室まで延長ケーブルを這わせる取り回しが必ず発生します。後席の足元を通すのか、シート横のトリムに沿わせるのか。ここを最初に決めておかないと、ドアの開閉やシートスライドでケーブルを噛む事故につながります。

USB Type-Cは「充電用」と「通信用」で役割が違う

FJのUSB端子は、充電用USB Type-Cが1個(インパネ下部)通信用USB Type-Cが1個(センターコンソールボックス内)という構成です(同・公式)。

地味ですが、ここは間違えやすいところ。通信用の口はディスプレイオーディオとの接続などを想定した口であって、充電目的で当てにする口ではありません。「Type-Cが2つあるから家族のスマホは2台同時に充電できる」と考えていると、当日になって足りません。充電口を増やしたいなら、アクセサリーソケットに挿すUSBカーチャージャーで分岐させるのが素直です。このあたりの小電流の増設は、ランクル300向けに書いたランクル300 USB増設 完全DIYガイドの考え方がそのまま応用できます(配線先の位置はFJと300で違うので、手順ではなく設計の考え方として読んでください)。

荷室側のソケットは「公式ページの装備一覧では確認できませんでした」

これが本記事でいちばん誠実に書きたいところです。荷室(ラゲージ)側のアクセサリーソケットについては、トヨタ公式「室内空間」ページの装備列挙に記載を確認できませんでした(2026年9月7日確認)。

「無い」と断定はしません。公式サイトの1ページに載っていないだけの可能性も十分にあります。ただ、機材を買う側の立場としては「荷室に電源が来ていない前提」で計画するのが安全です。荷室給電を前提に12V冷蔵庫を選んでしまうと、納車後に延長ケーブルを買い足すことになります。契約前・納車時に、実車と取扱書で必ず確認してください。ここは販売店の担当者に聞けば数分で解決します。

後席は6:4分割可倒式

後席は6:4分割可倒式(前後スライド+リクライニング、バックボード付)です(同・公式)。ケーブルを荷室へ引くときは、この可倒するシートの後端をまたぐ設計になります。片側だけ倒して長物を積む使い方をするなら、ケーブルの経路は「倒す側」ではなく「倒さない側」に寄せておくと運用が楽になります。

ランクル300/250と何が違う?FJの電源前提を比較表で整理

ここが本記事のもう一つの核です。ランクル300の電源取り出し情報は、FJにそのまま使えません。車両そのものが別物で、カプラーも別、荷室も別、グレード構成も別だからです。

項目ランクルFJランクル300/250
電源取り出しの定石社外の適合オプションカプラーは発売されているが小電流用。大電流はバッ直が前提純正形状のオプションカプラーからACC/常時電源を取るのが定番として広く共有されている
グレード分岐VX単一グレード(複数メディアが一致して報じています)=装備差でDIY難易度が変わる悩みが無いGX/AX/VX/ZX/GR SPORT等でグレード差があり、装備によって難易度が変わる
型式・パワートレーン3BA-TRJ240W/2TR-FE 2,693cc・163PS/6 Super ECT/パートタイム4WD/5人乗り(複数メディア一致)300は3.3L V6ディーゼル等・車格が一段上(250も含めパワートレーンの設定はFJと別系統)
車体サイズ全長4,575×全幅1,855×全高1,960mm(公式)全長4,900mm級・全幅1,940〜1,980mm級
荷室奥行き735mm(後席使用時)/1,480mm(格納時)とされる(2媒体一致)FJより明確に余裕がある

グレードの話は地味に効きます。300は「自分のグレードだとこの配線があるのか無いのか」を毎回調べる必要がありますが、FJはVX単一グレードなので、そこで迷う余地がありません。これはDIYをする側にとって、思っている以上にラクな設計です。

なお300側の具体的な施工手順・費用感については、すでに【ランクル300専用】サブバッテリーDIY完全ガイドにまとめてあります。「300のやり方をFJに流用する」ためではなく、「常設DIYとは何をどこまでやる作業なのか」の解像度を上げるために読んでもらうのがちょうどいい使い方です。

ちなみに車両価格については、複数のメディアが4,500,100円(税込)と報じています(2026年9月時点)。ただしトヨタ公式の価格・グレードページの表示とは差異が見られたため、契約前に必ず販売店で最新の見積を取ってください。納期や受注状況が気になる方はランクルFJ 納期・受注再開はいつ?も合わせてどうぞ。

【FJ固有】電源の取り出し口3つと、それぞれの上限

FJで電気を取れる場所は、実質3つです。上限が全く違うので、用途に対して正しい口を選ぶのが最重要になります。

1. アクセサリーソケット(DC12V・120W×2)— 一番手軽で、一番の主戦力

一番手軽なのがこれ。12V車載冷蔵庫の駆動、ポータブル電源への走行中の充電、USBチャージャーによる分岐。FJで車中泊する人の大半は、ここだけで完結します。

守るべきラインは1つ、120W(12Vで約10A相当)を超える機器を挿さないこと。インバーターを挿して無理やりAC家電を回そうとするのが典型的な失敗で、ヒューズが飛ぶだけならまだ良い方です。

先に書いた通り、2口とも前席まわりなので、荷室運用には延長が要ります。冷蔵庫の消費電力の実例やポータブル電源との組み合わせ方はランクル300/250 12V車載冷蔵庫×ポータブル電源 完全運用ガイドで詳しく扱っていて、機種選びはランクル250/300で使う車載冷蔵庫おすすめ7選が参考になります。どちらも車種非依存の話なので、FJにもそのまま効きます。

2. 社外の電源取り出しオプションカプラー — ETC・ドラレコ級の小電流専用

FJ(3BA-TRJ240W・2026年5月以降)に適合するとうたう電源取り出しオプションカプラーは、社外品として既に流通しています(エンラージ商事の分岐型・I字タップ付属モデル)。参考価格として2,780円前後という情報もありますが、価格・在庫は変動するため購入時に必ず確認してください。

ここで絶対に外してほしくない注意点が2つあります。

1つ目。これはETC・ドラレコ・レーダー探知機・LED級の小電流専用です。付属するヒューズも10A級とされており(実際の同梱内容は製品・ロットで変わり得るので購入時に確認してください)、走行充電器のような大電流をここから取ることは想定されていません。「カプラーがあるから、ここから走行充電器を引こう」は、FJの電源計画で最もやってはいけない発想です。

2つ目。取付位置については、情報源によって記載が食い違っています。商品名では「グローブボックス下」とされている一方、ショップ側の汎用説明では「運転席右下奥」とされており、どちらが正なのか現時点で確定できていません。位置を前提に作業計画を立てず、現車で実物を確認してから着手してください。

なお、グローブボックス裏のカプラーから電源を取り出した個人の整備記録も公開されていますが、極配置は年式・仕様で変わり得ます。ピン番号を鵜呑みにした誤配線は、ECUを含む車両側にダメージが及ぶ可能性があります。必ず現車と整備要領で確認するか、施工業者に任せてください。

3. バッ直(エンジンルームから室内へ)— 走行充電器を入れるならここ一択

常設サブバッテリーを組むなら、電源はバッテリーからの直取り一択です。設計手順の一般論としては、バッテリー+端子の直近(30cm以内が目安)にメインヒューズを入れる配線径は流す電流と配線長から決めるアースは塗装を剥いだボディアースか純正のアース点に落とす、というのが基本形になります。

ただしFJについては、正直に書かなければならないことがあります。補機バッテリーの型式・容量、オルタネータの容量、アイドリングストップ/スマートオルタネータの搭載有無、AC100Vコンセントの設定有無、純正オプションカプラーの正式な位置と極数——これらはいずれも、2026年9月7日時点で公式資料から確認できませんでした。

これらはヒューズ容量や走行充電器の選定に直結する情報なので、推測で埋めるわけにはいきません。契約前・納車前にディーラーで確認してください。特にアイドリングストップの有無は、次の章の走行充電器選びにそのまま効いてきます。

走行充電器(DC-DC)の選び方|FJで外さない3つの基準

「3の常設プランに進む」と決めた人向けです。走行充電器(DC-DC充電器)は、走行中にメインバッテリーからサブバッテリーへ、適切な電圧・電流で充電してくれる装置。リン酸鉄リチウムを積むなら、実質これが必須の装備です。

基準1:容量帯(20A/30A/40A/50A)

100Ah級のリチウムを日中の移動で戻したいなら、30〜50Aが現実的な帯です。20Aだと、朝から夕方まで走ってようやく半分といったペースになります。

ただし、大きければ良いわけではありません。大容量ほど純正配線とオルタネータ側の負担が増えます。FJのオルタネータ容量が確認できていない以上、いきなり50Aを選ぶより、施工業者と相談して30〜40Aから検討するのが安全側の判断だと考えています。

基準2:対応バッテリー種別(LiFePO4/AGM/鉛)

積むサブバッテリーの種別に対応しているかは必須確認事項です。リン酸鉄リチウム(LiFePO4)を使うなら、リチウム対応を明記している充電器を選んでください。鉛用のプロファイルでリチウムを充電すると、満充電にならない・寿命を縮めるといった問題が出ます。

基準3:スマートオルタネータ/アイドリングストップ対応

前章で書いた通り、FJのアイドリングストップ搭載有無とスマートオルタネータの採用有無は、公式・二次情報のいずれからも確認できませんでした。

そこで本記事としては、「対応品を選んでおけば車両側の構成を問わず外さない」という安全側の推奨に留めます。スマートオルタネータ対応・アイドリングストップ対応を明記しているモデルなら、後から車両仕様が判明しても選び直す必要がありません。ここでケチって非対応品を買い、後で買い替えるのが一番もったいないパターンです。

③の常設プランへ進む方向けに、リン酸鉄リチウム対応の走行充電器を容量帯別に挙げておきます。まずは30〜40A帯、余裕を見るなら50A帯、という順で見比べると選びやすいはずです。

荷室から考える設置プラン|奥行735mm・段差・モールパネルをどう使うか

機材が決まったら、次は「どこに置くか」です。ここでFJ固有の制約が効いてきます。

FJの荷室は、奥行き735mm(後席使用時)/1,480mm(後席格納時)とされています(2媒体で一致)。容量は795L/1,607L、室内高は1,030mmと伝えているメディアもありますが、これは1媒体のみの数値で、トヨタ公式は荷室容量を公開していません。参考値として扱ってください。また、後席後方の段差が大きいという構造も報告されています。

この条件から導ける設置の原則は3つです。

  1. 重量物は低く、前寄りに置く。100Ah級のリチウムバッテリーは十数kg級。走行中の挙動と安全性を考えれば、高い位置・後端に置くのは避けたいところです
  2. 段差を平らにする土台を先に作る。段差が大きい荷室にそのまま機材を置くと、走行中に確実に動きます
  3. 必ず固定する。急ブレーキ時に十数kgの塊が前方へ飛ぶ状況を作らないこと。ここは妥協できません

そしてFJならではの実用ネタがここにあります。販売店装着オプションのラゲージアクセサリーに、モールパネル(サイドL/サイドR/バックドア/シートバック)・ラゲージトレイ・ロングラゲージマット・ラゲージサイドトリムカバーが設定されています(トヨタ公式・2026年9月7日確認)。

モールパネルは、荷室に「固定点」を後付けできるという意味で、電源の常設と相性が良い装備です。ラゲージトレイと組み合わせれば、バッテリーの受け皿と側面の固定点をどちらも純正オプションで確保できます。DIYで穴を開けずに固定点を作れるのは、保証面でも精神的にも大きいはずです。

ただし忘れてはいけないのが、FJは5人乗り専用だということ。家族5人+キャンプ道具+電源機材が、この荷室で同居することになります。プラド150で4年、家族分の道具を積んできた実感として、電源に荷室の3割を持っていかれると、道具の積み方をゼロから組み直すことになります。荷室にどこまで余裕があるのかはランクルFJの荷室はキャンプ道具を積める?250と徹底比較で寸法ベースの積載シミュレーションをしているので、機材を買う前に一度目を通してもらえると失敗が減ります。積み方そのものはランクル300/250 ファミキャン積載 完全ガイドが参考になるはずです。

ポータブル電源で済ませる案 vs 常設サブバッテリー案

さて、記事の山場です。ここまでの内容を、判断できる形に落とし込みます。

比較軸ポータブル電源常設サブバッテリー+走行充電器
初期費用1台で完結。追加の施工費なしバッテリー+充電器+配線+(業者施工なら工賃)
施工難度・時間ゼロ。買って積むだけバッ直・ヒューズ・アース・固定まで。電装の知識が必要
保証リスクなしメーカー保証への影響はディーラー判断になる
連泊耐性走行中の給電が120Wまでなので回復は緩やか走行中に30〜50Aで戻せるので連泊に強い
荷室占有使うときだけ積める常に占有する
持ち出し可否家でも使える・災害時も持ち出せるクルマから降ろせない
充電速度家のACなら速い/車載充電は緩やか走行時間に比例して速い
低温耐性機種による(低温保護機能の有無を確認)リン酸鉄は氷点下での充電に注意が要る

この表を見て、「持ち出せる」の行に価値を感じた人は、迷わずポータブル電源です。家で停電したとき、庭でDIYをするとき、子どもの行事で電源が要るとき——クルマに固定された電源は、そのどれにも使えません。

条件別に整理すると、こうなります。

  • ① 1〜2泊・冷蔵庫とスマホ中心ポータブル電源で完結。1kWh級を1台。走行中は純正ソケットからトリクル給電
  • ② 連泊・冷蔵庫を常時稼働・電気毛布やFFヒーターも併用車載充電対応のポータブル電源。1.5kWh級か、1kWh級+走行中の給電を組み合わせる
  • ③ クルマを「電源のある基地」にしたい・毎週使う・車内で仕事をする常設サブバッテリー+走行充電器

繰り返しますが、8割の人は①か②です。ここで③を選ぶ理由がはっきり言語化できないなら、まずは①で始めて、足りなかったら②へ、それでも足りなければ③へ、という順番で全く問題ありません。むしろその順番の方が、無駄な機材を買わずに済みます。

③に進むと決めた人向けに補足すると、車中泊で実際に使うガジェットの選定はランクル車中泊 サブバッテリー&ガジェット12選にまとめてあります。車内で通信環境まで作りたい場合の消費電力の実例はStarlink Mini × ランクル車中泊の現実解が具体的です。

③を選んだ場合、常設するバッテリー本体は100Ah級のリン酸鉄リチウムが基準になります。冬も車中泊をするなら、低温充電保護と加熱機能が付いたモデルにしておくと、氷点下での充電を気にする場面が減ります。

ここは注意|FJの電源で失敗しやすい5つ

最後に、つまずきポイントを5つに絞ってまとめます。

1. 120W(12Vで約10A相当)を超える機器をソケットに直挿しする

一番多い失敗です。FJのアクセサリーソケットは120Wが上限。小型のインバーターでも、定格を超える機器をつなげば意味がありません。「ソケットに挿さるから使える」ではないと覚えておいてください。

2. 荷室側の給電を前提に機材を買ってしまう

先述の通り、荷室のアクセサリーソケットは公式ページの装備列挙で確認できませんでした。延長・配線が必要になる前提で機材を選ぶのが安全です。

3. 走行充電器の電源をオプションカプラーやヒューズBOXから取る

これは実害が出ます。オプションカプラーもヒューズ電源も小電流用です。走行充電器の大電流は必ずバッ直から。ここを間違えると発熱・溶損のリスクがあります。

4. リン酸鉄リチウムを氷点下で充電する

冬キャンプで見落とされがちな点です。リン酸鉄リチウムは低温下での充電に弱く、そのまま充電すると劣化を招きます。冬にも使うなら、加熱機能付き・低温充電保護付きのモデルを選ぶという選択肢があります。

5. 保証・車検・アフター部品の適合を確認せずに着手する

メーカー保証への影響は最終的にディーラー判断になります。車検時の扱いも、施工内容によっては確認が必要です。またFJは2026年5月発売の新しいモデルで、アフター部品は年式・仕様によって適合が変わり得ます。購入時は必ず適合表を確認してください。そして、電装作業に不慣れなら、迷わずプロ施工を選んでください。バッ直はDIYの中でもリスクの高い作業です。

よくある質問(FAQ)

Q1. ランクルFJの車中泊にサブバッテリーは必要ですか?

多くの方は不要です。1〜2泊で冷蔵庫とスマホ充電が中心なら、1kWh級のポータブル電源1台で足ります。常設サブバッテリーが必要になるのは、連泊が多い・冷蔵庫を止めたくない・車内で仕事をするなど、「クルマを電源のある基地として毎週使う」レベルの方です。まずポータブル電源で始めて、足りなければ拡張する順番をおすすめします。

Q2. FJのアクセサリーソケットは何Wまで使えますか?

トヨタ公式の装備情報ではDC12V・120Wとされており、これが2個あります。120Wは12Vで換算すると約10A相当です。この枠を超える機器(電子レンジ・ドライヤー・電気ケトル等)は、ポータブル電源側で動かしてください。

Q3. FJの荷室に電源ソケットはありますか?

2026年9月7日時点で、トヨタ公式「室内空間」ページの装備列挙では荷室のアクセサリーソケットを確認できませんでした。無いと断定はできませんが、荷室に電源が来ていない前提で計画するのが安全です。実車と取扱書、または販売店での確認をおすすめします。

Q4. ランクル300の電源取り出し情報はFJにも使えますか?

使えません。車両が別で、カプラーの形状・位置も別です。300で定番とされている取り出し方をFJでそのまま試すのは危険なので、FJの適合品を使い、現車で確認するのが前提になります。300の情報は「常設DIYとはどういう作業か」を理解する参考として読むのが適切です。

Q5. 走行充電器は何Aを選べばいいですか?

100Ah級のリチウムを日中の移動で戻すなら30〜50Aが目安です。ただし大容量ほど車両側の負担が増え、FJのオルタネータ容量は公式に確認できていません。施工業者と相談のうえ、30〜40A帯から検討するのが安全側の判断だと考えています。あわせて、スマートオルタネータ/アイドリングストップ対応を明記したモデルを選んでおくと、後で車両仕様が判明しても選び直さずに済みます。

なお、FJ適合をうたう電源取り出しオプションカプラーは社外品として流通しており、ETC・ドラレコ級の小電流を増設したい方には選択肢になります(走行充電器の電源としては使えません)。ただし適合は年式・型式で変わるので、仕様と適合年式は購入前に商品ページで必ず確認してください。

ランドクルーザーFJ適合|電源取り出しオプションカプラー(分岐型)

エンラージ商事から、FJ(3BA-TRJ240W・2026年5月以降)に適合するとうたう分岐型が出ています。ETC・ドラレコ・レーダー探知機といった小電流の増設に使うパーツで、走行充電器の電源には使えません。適合年式・取付位置・同梱内容は商品ページで確認してから判断してください。

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まとめ|FJの電源は「120W×2口の把握」から始めると失敗しない

ランクルFJの電源計画は、DC12V・120Wのアクセサリーソケットが2個あるという一次情報を押さえるところから始まります。ここが分かれば、「自分がやりたいことはこの枠に収まるのか、はみ出すのか」という判断が一瞬でできるようになります。

改めて整理すると、こうなります。

  • 8割の人はポータブル電源で足りる。1kWh級を1台、走行中は純正ソケットからトリクル給電
  • 連泊・冷蔵庫常時稼働なら、車載充電対応のポータブル電源へ
  • 毎週使う・車内で仕事をするなら、走行充電器+常設サブバッテリー。ただし電源はバッ直から取る
  • オプションカプラーは小電流専用。走行充電器をここから引かない
  • 荷室ソケット・補機バッテリー・オルタネータ容量・アイドリングストップ・AC100Vは公式に確認できていない。契約前にディーラーで確認する

ランクル300や250と違って、FJは情報がまだ揃っていません。だからこそ、分かっていることと分かっていないことを分けて考えるのが、いま一番効く進め方だと思っています。分からないところを推測で埋めず、販売店に聞く。それだけで、無駄な出費と施工のやり直しはかなり防げます。

FJの用品まわり全般についてはランクルFJのアクセサリー・便利グッズ完全ガイド25選にまとめてあるので、電源以外の準備もあわせて進めたい方はどうぞ。

エンジンを切っても冷蔵庫が回り続ける夜は、もう、、、快適すぎます。参考になれば幸いです。

最後に、①②の人が「最初の1台」として検討しやすい1kWh級をもう1機種だけ挙げておきます。拡張バッテリーで後から容量を足せるタイプなので、まず1台買って、足りなければ増やすという進め方とも相性が良いモデルです。

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