
ドライブの景色をアクションカメラで撮ってみたい。そう思って通販サイトで「車載 マウント」と検索したら、吸盤、クランプ、アーム、規格違い……と選択肢が多すぎて、手が止まったことはありませんか?
そして、買う前にモヤっとする不安は、だいたいこの3つに集約されます。
- そもそも車のどこに付けていいの?
- 走行中に外れたらどうしよう?
- 違反にならない?
私はプラド150にユピテルのドラレコ(Y-3000)を4年付けていて、ガラスのどこに置けば視界の邪魔にならないか、位置決めにかなり時間をかけた経験があります。一方で、アクションカメラや吸盤マウントの実機は持っていません。そのため本記事は、メーカー公式ページと公開されている情報をもとに整理した「選び方と注意点のガイド」です。私が使った感想を語る記事ではない点は、先にお伝えしておきます。
この記事で解決できること
- 車載に使う吸盤マウントを選ぶ3つの軸(用途・取付位置・規格)
- フロントガラスの取付位置を考えるときの、公的資料ベースの目安
- GoPro系・Insta360・1/4インチ、規格の違いと買い間違いの防ぎ方
- 車外取付をおすすめしない理由と、取付時・走行時のチェックポイント
【結論】車載はこの選び方でOK|用途・取付位置・規格の3点
結論から言うと、車載の吸盤マウントは次の3点を押さえれば大きく外しません。
- 用途:撮りたいのは車内(運転席側の景色)か、車の外観か。ほとんどの人は「車内のガラス面に付けて前方や車窓を撮る」で足ります
- 取付位置:視界を妨げない位置に、ガラスの汚れを落としてから付ける。車外取付は基本やらない、という選択肢があります
- 規格:手持ちのカメラに対応しているか。ここが一番の買い間違いポイントです
順位付けで「これが最強」と決めるのは、この記事ではしません。吸盤の強さは取り付ける面・気温・カメラの重さで変わりますし、メーカーが耐荷重を明記していない製品も多いからです。選ぶ基準は「公式が対応機種と使い方をきちんと書いているか」です。
取付位置の基礎知識|フロントガラスのどこなら付けられる?
「フロントガラスに吸盤は一律NG」と言い切られることがありますが、公的資料を読むと、そう単純ではありません。
国土交通省の車両安全対策検討会の資料(2017年3月30日付)には、前面ガラスに貼り付けるドライブレコーダー等のカメラについて、次の趣旨の記載があります。
- 車室内後写鏡(ルームミラー)により遮へいされる範囲等のほか
- 前面ガラスの上縁から、ガラス開口部の実長の20%以内の範囲
- または前面ガラスの下縁から、ガラス開口部の150mm以内の範囲
また、2017年6月22日の国土交通省の報道発表でも、これまで「前面ガラスの上端から20%または下端から15cm」の範囲に装着が認められていた、車室外を撮影するドライブレコーダーについて触れられています。
ここで大事なのが、この記述は「ドラレコ等の情報入手カメラ」を対象にした資料だという点です。しかも2017年時点の資料なので、現行の告示本文がどう書かれているかまでは、私は確認できていません。窓ガラスに関する基準は、道路運送車両の保安基準の細目を定める告示(第39条・窓ガラス)に置かれていることまでは確認できましたが、アクションカメラ+吸盤が、ドラレコとまったく同じ扱いになるかは公式には確認できていません。
ですので、実務的な考え方は次のとおりです。
- 取付位置は「ドラレコと同様に、視界を妨げにくい上端付近・下端付近」が目安
- 車検や取付の可否の最終判断は、運輸支局・整備工場に確認してください
- エアバッグの作動範囲に近い場所は避ける、という一般的な注意もあります(メーカーや車種の取扱説明書で確認を)
プラド150にY-3000を付けたときは、「見える位置」より「見えなくていい位置」を探す感覚でした。小さなカメラでも、視界のどこにかかるかで運転中の気になり方は変わります。アクションカメラ+吸盤は、アームで高さが出やすいぶん、位置決めはさらに慎重にしたいところです(これは実機を試した話ではなく、構造からの想像です)。
吸盤マウントの種類と選び方|吸着力・アーム・規格・素材
吸盤マウントを見るときは、次の4点を確認すると失敗しにくいです。
| 見る点 | 確認のポイント |
|---|---|
| 吸着面 | 「滑らかで平らな面」への取付が前提の製品が大半。汚れ・凹凸・曲面は吸着しにくい |
| アーム | 角度調整できると画角を詰めやすい。ただしアームが長いほど、振動でカメラが揺れやすくなる可能性 |
| 耐荷重 | 公式に明記されているかを確認。明記がなければ、数値のイメージで買わない |
| 素材・ダッシュボード | ダッシュボードは素材や曲面で吸着しにくいとされる(二次情報)。ガラス面が基本 |
吸着力の数字を比べて「何kgだから安心」と判断するのは避けたいところです。公式が数字を出している製品でも、それはあくまで静的な条件での値で、走行中の振動や真夏の車内温度でどうなるかを保証するものではないからです。
規格の確認|GoPro系・Insta360・1/4インチで何が違う?
吸盤マウント選びで一番多いミスが、規格の取り違えです。
- GoPro系マウント:多くのアクションカメラが採用している接続方式。「GoPro対応」と書かれたアクセサリーは、この系統であることが多いです(GoPro公式の「3爪」という表記は私は直接確認できていないため、本記事では「GoPro系」と表現します)
- Insta360:公式の車載マウントには対応機種リストがあり、「カメラに直接接続」する前提の製品があります
- 1/4インチ:三脚穴の規格。変換アダプターを挟めば使える組み合わせがある一方、機種によっては標準マウントと1/4インチの併用にアダプターが必要という記載もあります
たとえばInsta360公式ストア(日本版)の吸盤式車載カメラマウントは、2026年11月6日時点の表示で5,050円です。X6、X5、X4、Ace Pro 2などが対応機種に並び、「360度角度調整可能」「滑らかで平らな場所にしっかり吸着」と案内されています。ただし、他のエクステンションや自撮り棒との併用はできないと明記されており、カメラに直接つなぐ必要があります。
手持ちのカメラがInsta360のX5ならInsta360 X5のアクセサリー記事、X6ならInsta360 X6のアクセサリー記事で周辺装備をまとめています。カメラ本体の選び分けはアクションカメラおすすめ比較、360度カメラなら360度カメラおすすめが参考になります。
スマホで手軽に撮るなら、アクションカメラではなくスマホ用の車載ホルダーという分岐もあります。この場合はiPhone 18 ProのMagSafe車載マウント記事を見てください。
製品ピックアップ|公式で確認できる範囲の仕様
ここからは、公式ページで確認できた範囲だけで仕様を整理します。使い心地の評価は書いていません。順位付けもしていません。
Insta360 吸盤式車載カメラマウント
- 公式ストア表示は5,050円(2026年11月6日時点・税込表記の記載なし)
- 対応機種:X6、X4 Air、X5、Ace Pro 2、X4、GO 3S、Ace Pro、Ace、GO 3、X3、ONE RS ほか多数
- カメラに直接接続し、他のエクステンションや自撮り棒との併用はできない
- 車外使用や耐荷重、対応速度は、公式ページに記載が見当たらない
なお、価格比較サイトには型番の付いた類似の掲載がありますが、公式ページの製品と同一かは確認できていないため、型番の断定は避けます。
GoPro サクションカップ(AUCMT-302)
- 同梱:サクションカップ・調整式アーム・標準ベース・クイックリリースベース
- 対応:HERO13 Blackなど複数製品(具体的な対応一覧は公式ページで確認してください)
- 公式の注意:汚れのない面に取り付けること、サーフィンやスノーボードなど衝撃の強いスポーツでの使用は控えること
- 製品説明には時速240km以上でも機能することが実証されたとの記載がありますが、これは性能表示であって、取付を保証する文言ではありません
- 価格はAmazonの表示で確認できます(下のカード。時期により変動します)
エレコム AC-MBSU01BK
- 公開情報(販売ページの要約)では、GoPro HERO8〜12対応・吸盤径約66mmとされています
- 公式ページを私は直接確認できていないため、購入前に必ず製品ページで対応機種と注意書きをご確認ください
TELESIN・Ulanzi などのサードパーティ品
サードパーティ品は選択肢が多い一方、同じメーカーでも商品ごとに注意書きが違うことがあります。たとえばTELESINの公式ストアでは、「時速120kmでテスト」と書く商品ページと、「車速80km/h未満に抑える」と注意する商品ページが併存しています。商品名と型番を特定したうえで、そのページの注意書きを読むのが鉄則です。耐荷重の数値が販売ページごとに食い違う製品もあるため、数字だけを根拠に選ぶのはおすすめしません。
下のカードはTELESIN製の吸盤マウントの一例です。商品名にある「強力吸引」などは販売ページ上の表記で、実際の吸着力は取付面や気温で変わります。対応機種と注意書きを商品ページで確認してから選んでください。
最上位クラスの選択肢として、Insta360にはデュアル・トリプル吸盤マウントもあります。公式ストアで5万円台の価格帯(2026年11月時点)で、Insta360専用の見えない自撮り棒でのみ使用できるプロ用途の製品です。この記事で想定する「手軽にドライブを撮りたい」用途では、オーバースペックになりやすいでしょう。
マウント以外の周辺装備(マイク・ジンバルなど)まで揃えたい方は、アクションカメラ・Vlogグッズ20選も参考にしてください。
GoPro系のマウントを使う機種の文脈では、GoPro MISSION 1のレビュー記事で本体側の情報を整理しています。Osmo 360系ならDJI Osmo 360 IIのアクセサリー記事も参照できます。
車外取付はおすすめしない理由|脱落事故リスクと注意書きの読み方
ボンネットやボディ側面に吸盤で取り付けて、車の外から撮る映像は迫力があります。気持ちは分かります。ただ、私は車外取付をおすすめしません。理由は次のとおりです。
- Insta360公式の標準吸盤は、車外使用も耐荷重も、公式ページに記載が見当たらない
- GoPro公式は、衝撃の強いスポーツでの使用は控えるよう案内している
- GoProの公式ページには「汚れのない面に取り付けてください」とある。走行中の車外は、雨・砂埃・洗車後のコーティング面など、吸盤にとって条件が厳しい
- 走行中に外れれば、高価なカメラを失うだけでは済まず、後続車や歩行者に当たるおそれがある
メーカーが車外使用について明記していない以上、「大丈夫」とは書けません。「公式がテスト条件として速度を載せているから外れない」という読み方も危険です。それは性能表示であって、あなたの車の、あなたが選んだ面での取付を保証するものではないからです。
車外の保安基準(外部突起など)については、私は公的資料を確認できていません。違法とも合法とも断定せず、車外へ取り付けるかどうかの判断は、運輸支局・整備工場に確認してください。そのうえで、やはり選択肢としては車内取付を基本にするのがよいと考えています。
走行中に使うときのルール|画面を見ない・設定は停車中に
運転中にカメラのモニターやスマホ画面を見るのは、道路交通法のいわゆる「ながら運転」に関わります。警察の公表資料では、停止中を除き、画像表示用装置の画像を注視してはならないとされています。罰則の金額は資料ごとに食い違いがあり、条文原文を確認できていないため、ここでは書きません。
実践的には、次の運用がシンプルです。
- 録画開始・画角調整・設定変更は、すべて停車中に終わらせる
- 走行中はモニターを見ない。確認が必要なら、安全な場所に停車する
- 同乗者がいる場合も、運転者の視界に入る位置にモニターが来ないようにする
ドラレコ代用として使いたい方は、録画メディアの選び方も重要です。ドラレコ用microSDカードの選び方も、あわせて確認してみてください。
取付手順と外れ防止チェックリスト
取り付けの細かな手順は、必ず各製品の取扱説明書に従ってください。そのうえで、一般的な外れ防止の考え方を整理します。
- 取付面の汚れ・油分・水分を落とす(吸盤は汚れた面に弱い)
- 取付位置は、視界・エアバッグ作動範囲を避けた場所に
- 取り付けたら、手で軽く揺すって動かないかを確認
- 夏場の車内は高温になるため、乗る前に吸盤が浮いていないか確認
- 長距離ドライブでは、休憩のたびに緩みを点検
- カメラ本体が重い、または長いアームを使うほど外れやすくなるため、できるだけ短く低く
これは公式の保証ではなく、一般的な使い方の整理です。「ここまでやれば絶対に外れない」ということはありません。地味ですが、乗る前の一手間が、結局いちばん効きます。
おすすめな人/おすすめしない人
おすすめな人
- 車内から前方や車窓を撮って、ドライブの記録を作品にしたい人
- 手持ちのカメラの規格を確認して、納得して買える人
- 取付位置や法令について、自分で一次情報を確認する姿勢のある人
おすすめしない人
- 車外にカメラを付けて走りたい人(メーカー公式が車外使用を明記していない製品が多いため)
- 「ドラレコの代わりに完全に使いたい」人(連続録画の設定や電源の安定性は、ドラレコ専用機のほうが前提として設計されています)
- 規格の確認なしに、安さだけで選びたい人
FAQ
Q. 車検は通りますか?
A. 取付位置や車検の判断は、運輸支局・整備工場に確認してください。参考になる公的資料としては、ドラレコ等のカメラについて、前面ガラスの上縁の20%以内・下縁から150mm以内といった範囲の記載があります(2017年時点の資料)。アクションカメラ+吸盤が同じ扱いになるかは公式に確認できていません。
Q. 吸盤の跡は残りますか?
A. 公式ページに明確な記載は見当たりませんでした。ガラス面の汚れや、取外し時のコーティングへの影響は、取扱説明書の注意事項を確認し、不安があれば目立たない場所で試してから判断してください。
Q. ダッシュボードに付けられますか?
A. ダッシュボードは素材や曲面によって吸着しにくいとされています(二次情報)。吸盤は「滑らかで平らな面」が前提の製品が大半なので、ガラス面を基本に考えるほうが無難です。
Q. ドラレコ代用になりますか?
A. 録画はできても、電源が途切れたときの動作や連続録画の仕様は機種によって異なります。ドラレコ兼用として使いたい場合は、電源の取り方(常時給電の可否)と、録画が止まったときの挙動を、購入前に公式の仕様で確認してください。ただし、その場合も画面を見ながらの運転はできません。
Q. GoPro用マウントはInsta360に使えますか?
A. 規格が異なる場合があります。Insta360公式の車載マウントは、対応機種リストと「カメラに直接接続」という前提が明記されています。変換アダプターで接続できる組み合わせもありますが、そのぶん高さが出て揺れやすくなる可能性があるため、公式の対応表に載っているかを優先して確認してください。
Q. 初めて買うなら、何を基準に選べばいいですか?
A. 順位より「条件が合うか」で絞るのが安全です。確認の順番は、①手持ちのカメラが公式の対応機種リストに載っているか、②取付面が滑らかで平らなガラス面か、③耐荷重・使用条件(車外使用の可否や速度の注意)が公式ページに書かれているか、の3点です。③が曖昧な製品は、車内の短時間利用にとどめるなど、使い方を控えめに考えるのが無難です。
Q. 夏の高温や冬の低温でも使えますか?
A. 使用温度の条件は製品ごとに異なり、記載がない製品も少なくありません。吸盤は気温や車内の温度変化の影響を受ける可能性があります。取扱説明書で使用環境を確認し、乗車前に吸盤が浮いていないかを点検してください。
Q. 落下防止のストラップは使ったほうがいいですか?
A. 落下時にカメラを失うリスクを下げる考え方として、ストラップなどの併用を検討する人もいます。ただし、固定する場所や方法は車種や製品によって適切さが異なり、公式の保証があるわけでもありません。ストラップがあるからといって車外取付が安全になるわけではないため、車内取付を基本にしてください。
Q. ガラスに貼る位置は、運転席側と助手席側のどちらが向いていますか?
A. 一律の正解は公式には確認できていません。大事なのは左右よりも、運転者の視界とエアバッグの作動範囲にかからないことです。位置の可否は車種や取扱説明書、運輸支局・整備工場の判断に従ってください。
まとめ
車載アクションカメラのマウント選びは、用途・取付位置・規格の3点を押さえるのがいちばんの近道です。
- 取付位置は、視界を妨げにくい範囲を選ぶ。公的資料にはドラレコ等のカメラの貼付範囲の記載があるが、アクションカメラの扱いは運輸支局・整備工場に確認する
- 規格は必ず公式の対応機種リストで確認する。GoPro系・Insta360・1/4インチは同じではない
- 車外取付は、メーカーが明記していない以上おすすめしない。脱落は第三者への危険につながる
- 走行中は画面を見ない。設定は停車中に済ませる
価格や対応機種は、2026年11月6日時点のメーカー公式ページの表示をもとにしています。購入前には、最新の公式ページで確認してください。参考になれば幸いです。


