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【2026年】100インチはテレビとプロジェクター、どっちが安いのか|本体+設置+電気代+処分費の総額シミュレーター

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「100インチの大画面がほしい。テレビとプロジェクター、どっちが安いんだろう」

この問いを検索すると、たいてい似たような答えが返ってきます。「大画面ならプロジェクターのほうが圧倒的に安い」。

2026年の日本市場では、その前提はもう成り立っていません。

98V型のテレビが29万円台で買える一方、100インチを投写するプロジェクターは公式価格69万8千円のものまであります。しかも「電気代はプロジェクターのほうが安い」というもう一つの定番も、機種を選ぶと逆転します。

この記事は、その答えを出すのではなく、あなたの条件で答えを出せる計算機を渡す記事です。本体価格だけでなく、スクリーン・設置・電気代、そして最後の処分費まで入れた総額で並べます。

先に立場を明かしておきます。私は100インチのテレビも、ここで挙げるプロジェクターも所有していません。 手元にあるのはAnker Nebula Capsule IIというモバイル機だけです。だから「実際に見た印象」は書きません。書くのは、公表されている数字と、それを組み合わせた計算だけです。

この記事で解決できる悩み

  • 100インチのテレビとプロジェクター、結局どちらが総額で安いのかを自分の条件で知りたい
  • 本体価格以外に何がいくらかかるのかを、抜けなく把握したい
  • 「プロジェクターのほうが電気代が安い」がどこまで本当なのか確かめたい
  • 100インチのテレビが、そもそも自分の家に搬入できるのかを判断したい
  • 10年使うつもりなら、どちらを選ぶべきかの判断材料がほしい

【結論】「どっちが安いか」は、カテゴリでは決まりません

先に結論を3行で書きます。

  1. 98〜100V型テレビの実売価格は29万6,820円〜169万7,502円、100インチを投写できるプロジェクターは11万4,800円〜69万8,000円。レンジが完全に重なっています(いずれも2026年9月3日取得)。カテゴリで比べても答えは出ません
  2. 電気代も重なります。 定格消費電力はテレビ側が400〜510W、プロジェクター側が180〜500W。安い機種同士なら差はつきますが、高価格帯同士だとほぼ同じです
  3. だから答えは「どの機種を、何年、1日何時間使うか」の3変数で入れ替わります。この記事の計算機は、その3変数を入れて総額を出すためのものです

実際に計算してみると、こうなります(1日3時間・10年・電気料金31円/kWh・実効50%・テレビの処分費込み)。

組み合わせテレビ側の10年総額プロジェクター側の10年総額
TCL 98C6K vs Aladdin Marca+掛図スクリーン401,407円216,651円プロジェクターが18万4,756円安い
ハイセンス 100U8R vs Marca Max+電動スクリーン580,981円515,751円プロジェクターが6万5,230円安い
ハイセンス 100U7N vs XGIMI TITAN+電動スクリーン536,885円888,263円テレビが35万1,378円安い

同じ「100インチ」でも、機種の組み合わせを変えるだけで結論が反転します。 これが「カテゴリでは決まらない」ということです。

なお、プロジェクター側の本体価格はメーカー公式ストアの価格で計算しています。実売の最安値はこれより安く出ることがありますが、保証期間・送料・セット構成が公式と実売店では異なるため、条件を揃えるほうが比較として正しいと判断しました。

Aladdin X公式ストア|計算に使った2機種の現在価格を確認する

この記事の計算で「プロジェクター側が安くなる」パターンを作っているのが、Aladdin Marca(税込149,800円・壁から24cmで100インチ・消費電力≤180W)とAladdin Marca Max(税込379,800円・壁から17.8cmで100インチ・4K・2,500 ANSIルーメン)の2機種です。いずれも送料込で、価格・在庫・保証条件は公式ストアが最新です。

Aladdin X公式ストアでMarca / Marca Maxの価格を見る

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総額シミュレーター|10年分のコストで、テレビとプロジェクターを並べる

条件を入れて計算してみてください。本体・スクリーン・設置費・電気代・処分費を合計し、どちらが安いかと、その差額を出します。

100インチ総額シミュレーター(テレビ vs プロジェクター)

テレビの機種
テレビの価格(円)
テレビの定格消費電力(W)
プロジェクターの機種
プロジェクターの価格(円)
プロジェクターの定格消費電力(W)
スクリーン
スクリーンの価格(円)
設置工事費(円・両方に加算)
1日の視聴時間(時間)
使用年数(年)
電気料金の単価(円/kWh)
実効係数(%・定格に対する実消費の割合)
テレビの処分費(円)

条件を入力すると結果が表示されます。

項目 テレビ プロジェクター
本体 - -
スクリーン 0円 -
設置工事費 - -
電気代(使用年数ぶん) - -
処分費 - 0円
合計 - -

計算式は「本体+スクリーン+設置費+(定格W÷1000×実効係数×1日の視聴時間×365×年数×単価)+処分費」です。プリセットの価格・消費電力はいずれも2026年9月3日取得。JavaScriptが動作しない環境では、この下の早見表で代表パターンの結果をご確認ください。

この計算機はどちらかを勧めるためのものではありません。 数字を出すだけです。判断材料が足りないと感じたら、この下の各セクションで前提を1つずつ確認してください。

代表6パターンの早見表(1日3時間・10年・31円/kWh・実効50%・テレビ処分費込み)

計算機を使わなくても結論が読めるように、代表的な6通りを先に計算しておきました。

#テレビ側プロジェクター側テレビ総額プロジェクター総額判定
1TCL 98C6KAladdin Marca+掛図401,407円216,651円プロジェクターが18万4,756円安い
2ハイセンス 100U7NAladdin Marca+電動536,885円285,751円プロジェクターが25万1,134円安い
3ハイセンス 100U8RMarca Max+電動580,981円515,751円プロジェクターが6万5,230円安い
4TCL 98C6KMarca Max+壁に直接投写401,407円410,351円テレビが8,944円安い(ほぼ互角)
5ハイセンス 100U8RXGIMI TITAN+掛図580,981円819,163円テレビが23万8,182円安い
6ハイセンス 100U7NXGIMI TITAN+電動536,885円888,263円テレビが35万1,378円安い

6通りのうち3つでプロジェクターが勝ち、3つでテレビが勝ちます。この記事に「どちらが安い」という単一の答えが書けないのは、そもそも答えが1つではないからです。

この計算に使った数字と、その出どころ

計算の前提は全部開きます。ここが曖昧なシミュレーターは信用できないからです。

項目使った値出どころ
電気料金の目安単価31円/kWh(税込)公益社団法人 全国家庭電気製品公正取引協議会の公式Q&A。令和4年7月22日に27円/kWhから改定された数値(2026年9月3日確認)
テレビの定格消費電力400〜510W各機種の公表スペック(次の章の表)
プロジェクターの定格消費電力180〜500W各機種の公表スペック(次の章の表)
実効係数既定50%(30〜100%で調整可)定格は最大値であり常時その電力を使うわけではないため。根拠は後述します
スクリーン価格0円/36,300円/105,400円シアターハウス公式。100インチ16:9の掛図タペストリー BTP2220WEH が36,300円、電動(ケースなし・赤外線リモコン)BDR2220FEH が105,400円(いずれも税込・2026年9月3日取得)
テレビの処分費5,720円パナソニック公式ストアの家電リサイクル案内。テレビ(液晶・有機EL)16型以上のリサイクル料金2,970円+収集運搬料金2,750円(税込・2026年9月3日取得)
使用年数既定10年(3〜15年で調整可)

入っていないものも書いておきます。設置工事費は各家庭で幅が大きすぎるため、既定は0円にして手入力できるようにしました。ランプ交換費は、ここで挙げたプロジェクターがすべてレーザー光源で交換ランプの概念がないため、計上していません。レーザー光源の仕組みそのものはRGBトリプルレーザーの原理を解説した記事で詳しく書いています。

スクリーンの価格について1点補足します。同じシアターハウスでも16:10の製品はもう少し安く、掛図が35,500円から・電動が102,000円からという価格帯です。この記事では映画とテレビ番組を想定して16:9で揃えました。ここは用途で選び分けてください。

比較に使った機種|価格と消費電力を一枚に並べる

計算の材料になっている機種を、まとめて置いておきます。すべて2026年9月3日取得です。

この価格はすべて取得時点のスナップショットです。実売はセールで動くので、公式ストア・Amazon・価格.com最安の3系列を毎週記録したプロジェクターの価格定点観測で今週の値を確認し、上のシミュレーターの価格欄を上書きすると精度が上がります。あちらが更新されるたび、この計算結果も変わります。

機種区分価格(税込)定格消費電力補足
Xiaomi TV S Mini LED 2026(98V型)テレビ296,820円(価格.com最安)未公表98〜100V型で最も安い
TCL 98C6K(98V型)テレビ327,797円(価格.com最安)400W年間消費電力量220kWh
ハイセンス 100U7N(100V型)テレビ448,000円(価格.com最安・掲載1店舗)490W年間消費電力量300kWh
ハイセンス 100U8R(100V型)テレビ488,701円(価格.com最安)510WMiniLED・量子ドット
Aladdin Marca(XM03F)プロジェクター公式149,800円/実売114,800円〜≤180W壁から24cmで100インチ・フルHD
Aladdin Marca Maxプロジェクター公式379,800円/実売299,800円〜180W壁から17.8cmで100インチ・4K
XGIMI TITANプロジェクター公式698,000円/実売588,060円〜500W100インチに投写距離2.66m必要

Xiaomiの98V型だけ消費電力の公表値を確認できなかったため、シミュレーターのプリセットでは同クラスのTCL 98C6Kと同じ400Wを初期値として入れています。正確な値がわかったら手入力欄で上書きしてください。

ついでに、98〜100V型テレビの価格レンジの上限も書いておきます。TCL 98X11L が169万7,502円、次いでSONY BRAVIA 7 II K-98XR70M2 が148万2,889円。「大型テレビは高い」というイメージは、この価格帯の機種を見て作られたものだと思います。でも同じ98V型に29万6,820円の選択肢が並んでいるのが2026年の現実です。

個別の機種をどう評価するかは、この記事の担当範囲ではありません。 Marca Maxを買う判断そのものはAladdin Marca Maxを買う前に知るべきことをまとめた記事に、TITANの58万円の中身についてはXGIMI TITANを部品・部屋・総額で分解した記事に、それぞれ分けて書いてあります。この記事は総額の並べ方だけを引き受けます。

電気代の落とし穴|定格消費電力で計算すると、約3倍に盛られます

ここは、この記事でいちばん時間をかけて確認した部分です。

「消費電力400Wのテレビを1日3時間、10年使うと電気代はいくらか」を計算するとき、多くの記事は定格消費電力をそのまま使います。0.4kW×3時間×365日×10年×31円=13万5,780円

ですが、これは上振れです。定格消費電力は最大値であって、実際の映像では常時その電力を引いているわけではありません。

証拠になる数字があります。省エネ法に基づく年間消費電力量です。

機種定格消費電力年間消費電力量定格から計算した年間値実効率
TCL 98C6K(98V型)400W220kWh/年657kWh/年約33%
ハイセンス 100U7N(100V型)490W300kWh/年805kWh/年約37%

年間消費電力量の測定は「1日4.5時間視聴・19.5時間待機」を基準にしています。その条件で定格から素直に計算すると657kWhになるはずのTCL 98C6Kが、実測基準では220kWh。実効率は約33%です。

つまり定格で電気代を語ると、約3倍に盛られます。

ここで正直に書かなければならないことが1つあります。プロジェクターには、この年間消費電力量の公表値がありません。 テレビは省エネ法の特定機器なので測定と表示が義務ですが、プロジェクターは対象外です。つまり両者を同じモノサシで比べる公式データは存在しません。

この記事のシミュレーターが「実効係数」という入力欄を持っているのは、そのためです。両者に同じ係数を当てて、少なくとも比較の条件だけは揃えるという考え方で、既定値は50%に置いています。テレビ側の実効率が33〜37%であることを考えると、50%はテレビにやや不利な設定です。それでも結論が変わらないケースが多いことは、前の早見表で確認できます。

定格をそのまま使って書かれた電気代の比較を見かけたら、実効係数のぶんだけ割り引いて読んでください。 これは他サイトに限った話ではありません。当サイトの過去記事にも定格ベースで単純計算した数字があり(その旨は本文に明記しています)、この記事の実効係数つきの数字のほうが現実に近い見積もりです。

プロジェクターの実消費電力については、ポータブル電源でプロジェクターは何時間動くかを検証した記事で、カタログ値と実稼働のズレを扱っています。

電気代|「プロジェクターのほうが省エネ」は、機種を選ばないと成立しません

前提が固まったので、実際の数字を並べます。1日3時間・実効50%・31円/kWhで計算した年間の電気代です。

定格消費電力該当機種の例年間電気代(実効50%)参考:定格100%で計算した場合
180WAladdin Marca/Aladdin Marca Max3,055円6,110円
400WTCL 98C6K(98V型テレビ)6,789円13,578円
490Wハイセンス 100U7N(100V型テレビ)8,317円16,633円
500WXGIMI TITAN(プロジェクター)8,486円16,972円
510Wハイセンス 100U8R(100V型テレビ)8,656円17,312円

見ていただきたいのは下から2行目です。XGIMI TITANは500Wで、100V型テレビのハイセンス100U7N(490W)より消費電力が大きい。

「プロジェクターは省エネ」という一般論は、180W級の超短焦点機や中位機を選んだ場合にだけ成立する話です。高輝度の据置機を選ぶと、テレビと同等か、それ以上になります。

そしてもう一つ。10年分に伸ばしても、電気代の差は本体価格の差ほど大きくなりません。

180Wと510Wの差は年5,601円。10年で5万6,010円です。これは決して小さくありませんが、本体価格の差が10万〜30万円動くことを考えると、電気代は主役ではないというのが正直な評価です。「電気代で元が取れる」という語り口には、あまり寄りかからないほうがいいと思います。

なお、明るさの数値については注意が必要です。ANSIルーメンとISOルーメンは別の測定規格で、そのまま数字を並べて優劣を言うことはできません。この点はXGIMIとAladdin Xを比較した記事で先に整理しています。この記事でも、明るさで機種の優劣は判定していません。

本体以外にかかるお金|スクリーン・設置、そして最後の処分費

総額で比べるとき、プロジェクター側が背負う追加コストと、テレビ側が背負う追加コストは種類が違います。

プロジェクター側は「入口」で追加が発生します。 映すための面が要るからです。壁に直接投写すれば0円ですが、白くて平滑な壁が前提になります。クロスの継ぎ目や下地の段差があると、超短焦点機はとくにその凹凸を影として拾います。掛図タペストリーなら36,300円、電動なら105,400円。この3万〜10万円が、そのまま総額の差に乗ります。

早見表の4番を見てください。TCL 98C6K(401,407円)とMarca Max+壁直接投写(410,351円)は、差が8,944円しかありません。ここに電動スクリーンを1枚足した瞬間、差は11万4,344円に開いてテレビの勝ちが確定します。 スクリーンは「あとで買い足せばいい」ものに見えますが、総額の判定を1枚でひっくり返す規模の買い物です。

テレビ側は「出口」で追加が発生します。 家電リサイクル法の対象4品目(エアコン・テレビ・冷蔵庫/冷凍庫・洗濯機/衣類乾燥機)にテレビが含まれているため、捨てるときにお金がかかります。 液晶・有機ELの16型以上でリサイクル料金2,970円、これに収集運搬料金が加算されて合計5,720円というのが、パナソニック公式ストアの案内に載っている金額です(2026年9月3日取得)。

プロジェクターはこの4品目に含まれていません。 自治体の粗大ごみか小型家電回収での処分になるのが一般的で、テレビのようなリサイクル料金は発生しません。金額の大小より、「テレビには出口の費用があり、プロジェクターにはない」という非対称があることを知っておくほうが実用的だと思います。

ちなみにスクリーンも粗大ごみ扱いになりますが、こちらは自治体によって扱いも金額も違うため、シミュレーターでは計上していません。処分費を「今回は考えない」場合は、シミュレーターの処分費欄を0にしてください。

テレビ側の最上位パターンを実物の価格で確認する

この記事の計算でテレビ側の上限に置いているハイセンス 100U8R(100V型・MiniLED・量子ドット・定格510W)は、4Kチューナー内蔵で明るい部屋でもそのまま映る「テレビをやめない」選択肢の完成形です。100V型は掲載店舗数が少なく価格の振れ幅も大きいので、検討するなら現在価格と在庫を先に確認してください。

ハイセンス 100U8R(100V型)の現在価格をAmazonで見る

✓ 価格・在庫は時期により変動します ✓ 搬入経路の実測をお忘れなく

搬入という、値段より前に来る問題

総額の計算をひっくり返す要素が、実はもう一つあります。そもそも家に入らないというやつです。

100V型テレビのハイセンス 100U8Rは、本体サイズ2,229×1,317×480mm・重量63.5kg。98V型のTCL 98C6Kでも2,180×1,285×420mm・53.3kgあります。梱包状態はこれよりさらに一回り大きくなります。

この寸法が意味するのは、玄関・廊下・階段・エレベーターのどこか1か所でも幅が足りなければ、価格がいくら安くても選択肢から消えるということです。しかも重量的に、大人2人での搬入が前提になります。

裏づけになる数字が価格.comの掲載状況にも出ています。ハイセンス 100U7Nの掲載店舗は1店舗だけでした(2026年9月3日取得)。100V型クラスは「一部地域見積機種」「大型配送対象商品」として扱われることが多く、そもそも通常配送の対象外というケースがあります。

対してプロジェクター側は、Aladdin Marca Maxが7.9kg・幅510mm。宅配便で届いて、ひとりでテレビ台に置けます。この差は総額の表には出てきませんが、実際には最初に効いてくる制約です。

買う前に測るべきなのは、部屋の広さではなく開口部です。 玄関ドアの有効幅、廊下の曲がり角、階段の踊り場、エレベーターの奥行き。ここを実測せずに100V型を注文すると、配送業者に断られてから測ることになります。

プロジェクター側にも同種の制約はあります。据置機は投写距離が要るので、部屋の奥行きが足りなければ100インチは映りません。 XGIMI TITANで100インチに2.66m。この「置ける場所の制約」を寸法から逆算する話は、ガレージシアターの作り方をまとめた記事で駐車ますの寸法を起点に詳しく書いています。車の中という極端に狭い空間での考え方は車中泊シアターの記事のほうが参考になります。

答えが入れ替わる3つの分岐点|視聴時間・年数・機種

ここまでの数字を、「どこで答えがひっくり返るか」という観点で整理し直します。

分岐点①|1日の視聴時間

いちばんわかりやすい変数です。TCL 98C6K(327,797円・400W)と Marca Max+壁に直接投写(379,800円・180W)という、10年でほぼ互角の組み合わせで動かしてみます。

1日の視聴時間テレビの10年総額プロジェクターの10年総額判定
1時間356,147円389,984円テレビが3万3,837円安い
3時間401,407円410,351円テレビが8,944円安い
6時間469,297円440,901円プロジェクターが2万8,396円安い

1日1時間ならテレビ、3時間でほぼ互角、6時間でプロジェクターが逆転します。 消費電力の差が効いてくるのは、長時間つけっぱなしにする家庭だけ、ということです。

分岐点②|使用年数

同じ組み合わせを1日6時間に固定して、年数だけ動かします。

  • 5年時点:テレビ 401,407円/プロジェクター 410,351円 → テレビが8,944円安い
  • 6年時点:テレビ 414,985円/プロジェクター 416,461円 → テレビが1,476円安い
  • 7年時点:テレビ 428,563円/プロジェクター 422,571円 → プロジェクターが5,992円安い

7年目で入れ替わります。 「10年使うつもり」なのか「5年で買い替えるかも」なのかで、答えが変わるということです。ここは価格ではなく、あなたの買い替えサイクルの問題です。

分岐点③|機種

そして最も影響が大きいのが機種です。早見表の1番(プロジェクターが18万4,756円安い)と6番(テレビが35万1,378円安い)は、どちらも「100インチ」の話です。差の幅は53万円以上あります。

カテゴリで語れないというのは、こういうことです。 「テレビとプロジェクターどっちが安い」という問いの立て方自体が、答えを出せない形になっている。だから機種を決めてから総額を計算する、という順序にするしかありません。

結局どちらを選ぶべきか|条件別の分岐

数字だけ並べても決められないと思うので、条件別に整理します。

テレビを選んだほうがいい条件

  • 1日の視聴時間が2時間以下で、地上波・BSをそのまま観たい
  • 明るいリビングで、カーテンを閉めずに使いたい
  • 搬入経路に十分な余裕がある(あるいは98V型で足りる)
  • 「買ってすぐ映る」ことを最優先したい

プロジェクターを選んだほうがいい条件

  • 1日の視聴時間が長い(4時間以上)/週末にまとめて長時間観る
  • 観ていない時間に、幅2m超の黒い面を部屋に置きたくない
  • 白い壁があり、スクリーンなしで始められる
  • 100インチより大きい画面(120インチ以上)も視野に入っている

総額でいちばん安く100インチを手に入れたい場合の答えは、早見表の1番です。Aladdin Marca(公式149,800円)+掛図スクリーン36,300円で、10年総額21万6,651円。98V型の最安テレビ(296,820円)より本体だけで15万円近く安く、10年総額でも18万円以上の差がつきます。 ただしフルHD・1,000 ANSIルーメンなので、4Kや明るさを求めるなら別の話になります。

Aladdin X公式ストア|「総額でいちばん安い」の答えになったMarcaの現在価格を確認する

上の試算で10年総額がいちばん安くなったのが、Aladdin Marca(公式149,800円)+掛図スクリーンの組み合わせでした。ただしフルHD・1,000 ANSIルーメンという割り切りの上に成り立つ数字なので、明るさと解像度の条件が自分の部屋で成立するかを確かめてから決めてください。価格・在庫・保証条件は公式ストアが最新です。

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逆に、XGIMI TITANのような高輝度据置機は「安く100インチを手に入れる」目的では選ばないほうがいいというのが、この計算から出る素直な結論です。あの機種が意味を持つのは、暗室を作らずに大画面を成立させたい場合や、100インチを超えるサイズを狙う場合です。

FAQ|よくある質問

Q. 100インチのテレビとプロジェクター、結局どちらが安いのですか?

A. 機種の組み合わせによって逆転します。この記事の代表6パターンでは3つでプロジェクターが安く、3つでテレビが安くなりました。差の幅は最大で53万円以上あります。カテゴリではなく機種を決めてから総額を計算してください。

Q. プロジェクターのほうが電気代は安いのですか?

A. 180W級の機種を選んだ場合は安くなります。1日3時間・実効50%・31円/kWhで年間3,055円と、510Wのテレビの8,656円に対して年5,601円の差です。ただしXGIMI TITANのような500Wの据置機は、100V型テレビ(490W)より消費電力が大きくなります。「プロジェクターだから省エネ」は成立しません。

Q. スクリーンは必ず必要ですか?壁に直接映してはいけませんか?

A. 白くて平滑な壁があれば直接投写でも実用になります。ただしクロスの継ぎ目や下地の段差は影として出ます。スクリーンを足すと3万〜10万円が総額に乗り、それだけで判定がひっくり返ることがあるので、シミュレーターでは「壁に直接投写(0円)」も選べるようにしてあります。

Q. テレビの処分費はいくらかかりますか?

A. この記事では5,720円で計算しています。パナソニック公式ストアの案内にある、液晶・有機ELテレビ16型以上のリサイクル料金2,970円+収集運搬料金2,750円の合計です(2026年9月3日取得)。収集運搬料金は依頼先によって変わるため、実際の金額は購入店や自治体にご確認ください。

Q. プロジェクターにも処分費はかかりますか?

A. プロジェクターは家電リサイクル法の対象4品目(エアコン・テレビ・冷蔵庫/冷凍庫・洗濯機/衣類乾燥機)に含まれないため、テレビのようなリサイクル料金は発生しません。自治体の粗大ごみか小型家電回収での処分が一般的です。

Q. 実売の最安値で計算しないのはなぜですか?

A. プロジェクター側の本体価格は、保証期間・送料・セット構成の条件を揃えるためにメーカー公式ストアの価格を使っています。実売はこれより安く出ることがあり、たとえばAladdin Marcaは114,800円から、XGIMI TITANは588,060円からという価格も確認できます(2026年9月3日取得)。実売で買う前提なら、シミュレーターの価格欄を手入力で上書きしてください。

XGIMI公式ストア|TITANの価格・保証条件を確認する

この記事で「総額がいちばん高くなる側」に置いたXGIMI TITAN(公式税込698,000円・定格500W・100インチに投写距離2.66m)は、暗室を作らずに大画面を成立させるための機械です。公式ストアは送料無料・2年間の保証期間・30日全額返金保証(返送時の送料は購入者負担)という条件で、実売店とは前提が異なります。総額を計算する前に、どちらの条件で買うかを決めてください。

XGIMI公式ストアでTITANの価格と保証を見る

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まとめ|「100インチ」は目的ではなく、条件の名前

長くなったので、持ち帰ってほしいことを4つに絞ります。

  1. カテゴリでは決まりません。 98〜100V型テレビは29万6,820円〜169万7,502円、100インチを投写できるプロジェクターは11万4,800円〜69万8,000円。レンジが完全に重なっているので、「テレビ vs プロジェクター」という問いには答えが存在しません
  2. 電気代は主役ではありません。 180Wと510Wの差でも10年で5万6,010円。本体価格が10万〜30万円動くことを考えれば脇役です。しかも定格で計算すると約3倍に盛られます
  3. 総額を動かすのはスクリーンと処分費です。 スクリーン1枚(3万〜10万円)で判定がひっくり返るケースが実在します。テレビ側には出口の5,720円がある一方、プロジェクターにはありません
  4. 入れ替わりの条件は、視聴時間と年数です。 1日1時間ならテレビ、6時間ならプロジェクター。1日6時間なら7年目で逆転します

そして、値段の前に確認すべきことがもう一つ。100V型は入口(搬入)で詰み、据置プロジェクターは奥行き(投写距離)で詰みます。 総額の計算より先に、メジャーで測ってください。

条件を変えて何度でも計算できるように、この記事のシミュレーターは残しておきます。「うちの場合はどっちが安いのか」を出せる状態にしておくことが、この記事の目的です。 参考になれば幸いです。

計算に使った機種の現在価格を、公式ストアで確認する

シミュレーターのプリセット価格は2026年9月3日取得のものです。実際に検討する段階になったら、公式ストアで現在の価格・在庫・保証条件を確認したうえで数字を入れ替えてください。Aladdin X公式ストアはMarca(149,800円)とMarca Max(379,800円)、XGIMI公式ストアはTITAN(698,000円)を扱っています。

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参考・出典


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